| 研究課題/領域番号 |
15K17244
|
|---|
| 研究種目 |
若手研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 |
|---|
| 研究分野 |
社会福祉学
|
|---|
| 研究機関 | 同志社女子大学 (2018-2019)
東大阪大学短期大学部 (2015-2017) |
|---|
研究代表者 |
小宅 理沙 同志社女子大学, 現代社会学部, 助教 (50523536)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
| キーワード | 性暴力 / 妊娠 / 胎児 |
|---|
| 研究成果の概要 |
性暴力により妊娠した被害女性の、リプロダクティブ チョイスは、結果として２択になるかもしれないが、産むか産まないかの単純な二項対立の図式ではなく、より詳細に分断しなければ、この二項対立自体が、被害女性へのセカンドレイプ（二次被害）となる可能性が示唆された。
つまり、被害女性の社会的な環境においては、中絶という選択肢しかないように思えたケースであっても、後々「子どもに会いたい」「子どもに悪いことをした」「自分の一部を殺害した」との後悔や自責の念に苦しむ状態が明らかとなったが、このような中絶が、被害女性のリプロダクティブ チョイスといえるのかという課題が突き付けられた。
|
| 自由記述の分野 |
子ども家庭福祉
|
| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
望まない妊娠の中でも最たるものの代表として性暴力による妊娠が取り上げられる、あるいは、中絶の是非論の際にも中絶の正当化を主張する際に必ずといっていいほど強調される性暴力による妊娠であるが、「性暴力による妊娠＝中絶」の図式が、逆説的に性被害女性への暴力（二次被害）となる可能性が示唆された。
社会において普遍的だと考えられている現象であったとしても、「生命」が関係しているとき、「胎児」が自分自身の一部だと感じるような存在であることなどから、単純な図式では説明ができないことがあり、普遍的なものであっても疑う必要がある、といったことが明らかとなったことには、社会的意義があると言える。
|
