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2017 年度 実績報告書

潜在連合テストを用いた新たな心理的・身体的ストレス測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K17248
研究機関信州大学

研究代表者

佐藤 広英  信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (00598691)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードストレス状態 / 潜在連合テスト / リラックス状態 / 疲労状態
研究実績の概要

平成29年度は,潜在連合テスト(IAT)による潜在的ストレス測定法が身体的ストレス状態の測定に拡張できるかを検証する研究2を実施した。大学生32名(女性23名,年齢:M = 19.66, SD = 0.94)を対象とし,エアロバイクを用いた運動負荷(心拍数が120拍に到達した後,その心拍数を維持するよう負荷を調整しながら,20分間バイク漕ぎ運動)を行った。そして,運動負荷の前後(pre, post)に,佐藤・河原(2012)のSwitching IATを実施した。なお,IATにおける刺激語は,平成28年度に実施した予備調査を基に選定した。また,質問紙による疲労状態の測定,脈拍・血圧の計測を運動負荷の前後に行った。その結果,実験参加者のうち最大酸素摂取量高群ではpre-post間で有意な減少がみられたものの,低群では減少はみられなかった。これは,本研究の運動負荷が軽度なものであり,最大酸素摂取量高群では軽運動がストレス解消や気分転換につながったものと推察される。以上の結果から,IATによる潜在的ストレス測定法は身体的ストレス状態の測定に拡張できるという確証を得ることはできなかった。
本研究課題の成果を整理すると,IATによる潜在的ストレス測定法は,(1)ストレス状態やリラックス状態などの心理的ストレス状態の変化を鋭敏に検出できること,(2)疲労状態などの身体的ストレス状態の変化を検出できるかは明らかではないこととなる。潜在的ストレス測定法は,自己概念とストレスに関わる概念との連合強度を測定するものであり,心理的ストレス状態に関する指標として有効である可能性が考えられる。本研究課題により新たな心理的ストレス測定法を開発したことは,ストレス研究への貢献と共に,新たなストレス・チェックツールとして社会への貢献も大いに期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Effect of Participants' Stress Manipulation on Experimenters’ Mood States2017

    • 著者名/発表者名
      Sato H., & Kawahara J. I.
    • 雑誌名

      Psychology

      巻: 8 ページ: 1229-1237

    • DOI

      10.4236/psych.2017.88079

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 潜在連合テストによるリラックス状態の測定2017

    • 著者名/発表者名
      佐藤広英・河原純一郎
    • 学会等名
      日本心理学会第81回大会

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公開日: 2018-12-17  

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