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2018 年度 実績報告書

集団規範の継承過程に関する心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K17257
研究機関岡山大学

研究代表者

尾関 美喜  岡山大学, 社会文化科学研究科, 講師 (30574735)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード集団規範
研究実績の概要

集団規範を変えるうえでの手続きや議論の過程を、大学祭実行委員会における大学祭規約改変の議事録をもとに検討した(Ozeki, 2019)。この結果、これまでの規範に対する疑問が集団規範の変更を行なううえでの起点になっていることが示された。その後は、成員間での疑問やそれに対する説明などが繰り返しなされた上で、どのような規範に変更すべきか、もしくはそのまま残すべきかに関する提案がなされ、全員が合意したところで決定とするプロセスを繰り返し、集団規範の継承がなされることが明らかにされた。
他方、個々の集団成員に、集団規範をそのまま継承せず、形を変えて継承したり、継承そのものをやめてしまうという個人的な動機が備わっていることが示唆されている(尾関・吉田, 2012; 山田, 2012)ことから、集団規範を継承するうえでの動機である、集団規範継承動機尺度の作成を行なった(尾関, under review; Ozeki, 2017)。この結果、集団規範継承動機には、次世代の成員に対する責任である責任動機、上の世代から継承された集団規範はそのまま継承しなければならないとする集団規範継承義務動機、集団規範を変えることは集団の在り様を変えてしまうことにつながるからそのまま継承すべきであるとする集団像保存動機、そして集団のあり方は自分たちの世代で決定したいとする決定動機の4つの動機が存在することが確認された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] University of Kent(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      University of Kent
  • [雑誌論文] Change Process of Group Norms with Generational Change in a Small Group2019

    • 著者名/発表者名
      Miki Ozeki
    • 雑誌名

      Okayama Economic Review

      巻: 50 ページ: 39-50

    • DOI

      http://doi.org/10.18926/OER/56486

    • オープンアクセス
  • [学会発表] What develop group norm inheritance motivation? : From the perspective of individualism/collectivism (1)2018

    • 著者名/発表者名
      Ozeki, M. & Travaglino, G.
    • 学会等名
      29th International Congress of Applied Psychology, Montreal, Canada.
    • 国際学会
  • [学会発表] 集団主義・個人主義が集団規範継承動機に及ぼす影響(2)日英の比較調査から2018

    • 著者名/発表者名
      尾関美喜・Giovanni Travaglino
    • 学会等名
      日本社会心理学会第59回大会

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公開日: 2019-12-27  

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