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2017 年度 実績報告書

うつ・不安の予防・改善のためのインターネット心理援助プログラムの開発と効果検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K17295
研究機関奈良女子大学

研究代表者

梅垣 佑介  奈良女子大学, 生活環境科学系, 講師 (00736902)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード自助プログラム / うつ / 不安 / 反すう / 心配 / 認知行動療法
研究実績の概要

平成27年度は,自助プログラムのコンテンツの開発を行った他,インターネット上で提供された心理援助が対面式の援助への援助要請行動を促進する可能性を検討した。インターネット上で提供される心理援助をはじめとする自助プログラムは,対面式の心理援助に取って代わるものではなく,対面式の援助と相補的に展開される可能性が示された。平成28年度には,自助プログラムのコンテンツを紙媒体で提供するための改良を行い,平成29年度の自助プログラムの実施に備えた。
平成29年度は,うつ・不安のリスクがある高い反すう・心配傾向にある大学生を対象とし,パンフレット形式による自助プログラムを実施し,その予防的効果を検討した。当初の研究計画を変更して介入を紙媒体で行い,効果測定の一部をインターネット上で実施した。高い反すう・心配傾向を示した14名の女子大学生を対象に自助プログラムを実施し,プログラム参加後の反すうや心配,抑うつ,不安傾向の変化を測定した。参加後1年先までのフォローアップ調査を行う予定であり,平成30年5月現在もフォローアップ調査を継続中である。
量的指標の変化の検討に加えて,自助プログラムを完遂した6名を対象としたインタビュー調査を行い,プログラムの中で役に立った点や改善すべき点を利用者の視点から検討した。インタビューから得られた言語データを分析した結果,自助プログラムの効果は,「対処方法を学ぶこと」と「自己分析」という二つに大別された。プログラムの内容に対してどこかで聞いたことがあると感じたり,反対に馴染みがなくとっつきにくいと感じられた時に,あまり役立てられないことが示唆された。また,思い出したくないことに直面化させられる感じや,反すうが否定的なものであるというメッセージを感じることがあったことも示された。以上の研究成果を論文にまとめ,発表した(梅垣・松岡・岩垣・樋口,2018)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 反すうに焦点を当てた認知行動療法を用いた自助プログラム参加者の体験の検討2018

    • 著者名/発表者名
      梅垣佑介・松岡祐里・岩垣千早・樋口綾香
    • 雑誌名

      奈良女子大学心理臨床研究

      巻: 5 ページ: 43-51

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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