研究は「(1)精神的健康度の変化とリスク要因の検討」と「(2)要介護認定の推移とリスク要因の検討」の二点について、コホート研究のデザインで研究を行なった。「借り上げ住宅」に居住する住民は、集団で避難をしている「仮設住宅」に居住する住民に比べて、抑うつ傾向発生のリスクが高かった。予備解析の結果においても、ソーシャルネットワークは仮設住宅に比べて借り上げ住宅の住民に少なく、抑うつ発生に寄与している可能性が示された。以上の結果を飯舘村の健康福祉課にフィードバックし、借り上げ住宅の住民が集まることのできるサロン活動を各避難先で実施することに繋がり、ソーシャルネットワークの向上に役立てることができた。
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