研究課題/領域番号 |
15K17300
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
白石 直 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 臨床研究医 (30632989)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 家族介入 / 早期精神病 / 統合失調症 / 無作為割り付け比較試験 / 家族アウトカム |
研究実績の概要 |
統合失調症を主とする精神病性障害患者の負担は重く、予後の改善には早期の介入が効果的である。そのような患者を抱える家族の負担も重く、家族の精神的負担の軽減は重要な課題であるが、負担軽減のための有効な支援法はまだ確立されていない。 本研究の目的は、地域医療で実施可能な発症早期の精神病性障害(早期精神病)に対する家族介入モデルを確立することである。
平成27年度に実施した研究の成果として、家族介入プログラムの完成と研究実施体制を構築した上での無作為割り付け比較試験(randomized controlled trial:RCT)の実施が挙げられる。以前から開発に着手していたプログラムの完成には、家族療法の専門家である名古屋市立大学大学院精神保健看護学 香月富士日 教授の協力を得た。また、割り付けシステムなど研究実施体制の構築には、臨床疫学の専門家である京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康増進・行動学分野 渡辺範雄 准教授の支援を得た。
その上で、本研究の家族介入が、主目的として早期精神病を含む若年の精神病性障害患者を抱える家族の精神的負担を軽減させる効果を検証するため、愛知県の地域医療を担う4施設の精神科病院でRCTを実施した。介入群には、多職種チームによる短期の家族介入プログラムと通常治療、待機群には、通常治療のみを行った。隔週全5回のプログラムの構成は、各回前半45分のノーマライゼーションに基づく情報提供と後半60分の問題解決技法を応用したグループワークであった。評価は、割り付け時・10週後(介入終了時)・14週後の3時点で、家族に対して、精神的健康度・スティグマ・不安・介護負担・感情表出、患者に対して、GAF(機能の全体的評定)の測定をそれぞれ行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は、多施設の精神科病院(4施設)で実施されているため、研究参加者のリクルートが滞らなかったことが主な理由である。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度中に、全介入とフォローアップを終了する。その後、統計解析と主論文作成を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外の学会への参加を予定していたが、開催期間中に欠席できない会議が重なってしまい、参加を中止しなければならなくなったことが理由である。
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次年度使用額の使用計画 |
結果の発表、最新の情報の収集、研究の質の向上のため、海外学会参加での使用を計画する。
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