研究課題/領域番号 |
15K17318
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
村上 裕樹 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (40600325)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 情動制御 / 脳 / マインドフルネス |
研究実績の概要 |
近年,東洋由来の瞑想法を欧米の研究者が取り入れたマインドフルネスと呼ばれる技法が,ストレス・コーピングや心理療法に用いられ,世界的に脚光を浴びており,行動療法,認知行動療法に次いで第三世代の認知行動療法とされている。このムーブメントは心理学,心身医学の領域にとどまらず,神経科学などの領域にまで幅広く関心が持たれているものの,これまでに十分な検討がなされたとは言えない。これまでの我々の研究では,心身において適応的な情動制御方略とされるマインドフルネスについて,情動刺激呈示時の脳活動や,マインドフルネス傾向と脳構造や安静時の脳活動との関連性について明らかにしてきた。 本年度はまず研究機関を変更したことから,改めて機材を購入し,動作確認を行うなど研究環境を整備した。同時に新たに所属機関における倫理申請を行い承認を受けた。その上で予備実験を遂行しマインドフルネスの重要な要素であるメタ認知機能を測定する課題の妥当性について先行研究を基に検討した。また,所属機関には研究に使用できる磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging: MRI)装置がなかったことから,MRI装置を備えた施設との交渉を行い,施設長との共同研究を行う同意を得るとともに,施設の倫理委員会の承認を得た。また,これまでに得られた知見について国際学会にて研究発表をするとともに研究者間の交流を深め,研究分野の最新の知見についての情報を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属機関を変更したことから,新たに機材の購入,動作確認をする必要があり,さらに所属機関の倫理委員会の承認を得る必要があった。さらに,所属機関には研究に必要な装置がなかったことから外部の施設との交渉等に時間が割かれたため。
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今後の研究の推進方策 |
これまで取得したデータの解析を進めるとともに,論文にまとめる。 メタ認知能力とマインドフルネス,脳活動との関連性について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属機関を変更したことから,研究計画が遅延したため。
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次年度使用額の使用計画 |
遅延した研究の遂行に使用。
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