研究実績の概要 |
2015年度の研究課題は,アメリカ産業科教育協会による教育研究活動の全体像を,文献調査によってとらえることであった。具体的な研究成果は,以下の通りである。 1.アメリカ産業科教育協会による教育研究活動に関する資料の収集 アメリカ産業科教育協会の機関誌であるTechnology and Engineering Teacher(The Industrial Arts Teacher, The Journal of Industrial Arts Education, The Technology Teacher後継誌)を収集することができた。さらに,アメリカ産業科教育協会の年次大会議事録であるaddress and proceedings of the annual conventionを,Ohio State University Book Depositoryから収集することができた。 2.アメリカ産業科教育協会の設立と初期の教育研究活動の分析 アメリカ産業科教育協会の設立経緯については,イプシロン・パイ・タウ(ΕΠΤ)と称するフラタニティの教育研究活動を基盤とし,かつ,このフラタニティの10周年記念大会を契機として1939年に設立された経緯が明らかとなった。このイプシロン・パイ・タウとは,技術教育の発展とそれを担う指導者の育成をめざし,1929年にオハイオ州立大学に設立された技術教育分野の専門的な自治組織であった。これらの分析結果は,「アメリカ産業科教育協会の設立に果たしたイプシロン・パイ・タウの役割」としてまとめ,学会誌へ投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2015年度は,資料収集および分析等,当初の計画通りにおおむね順調に進展している。とりわけ,2015年度中に,P. A. Reed, J. E. Laporte, A Content Analysis of AIAA/ITEA/ITEEA Conference Special Interest Sessions: 1978-2014, Journal of Technology Education, Vol.26, No.3, Special Editionが公開されたことで,研究の進展に見通しを持つことができた。
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