本研究の目的は、校内連携プロセスにおける養護教諭の学びの特徴を明らかにすることである。482名の養護教諭から協力を得た質問紙回答データ、19名の養護教諭から協力を得た聞き取り調査データを量的・質的に分析した。結果として、養護教諭は発信者の側に位置し、紙面、会議、対話からなる3つのコミュニケーション・パターンを通して、「交渉」的に参加していた。とくに対話が生み出される場合、養護教諭は教師との共通・結節点を探り、アイデンティティを問い直す省察的な学びを経験していた。校内のコミュニケーション・システムが主要な影響要因であったことから、役割、専門性の異なる教職員間の対話を生み出す場づくりが重要である。
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