研究課題
若手研究(B)
東南アジア海外留学プログラムのステークホルダーを「国」、「大学」、「学生」の三つの階層に分けて、それぞれが海外留学プログラム開発・実施にどのように関わり、東南アジア留学プログラムが成立しているのかを明らかにした。具体的には、それぞれの立場が異なった意図と効用をもちながらも、それぞれの思惑を最大限に生かそうとしていることで、東南アジア留学の拡大が起こっていることを指摘した。
高等教育の国際化
日本人大学生の新しい海外留学の構造と機能の一端を明らかにしたことで、現在の日本人の「海外留学政策」の1つの課題として認識されている以下への貢献が考えられる。企業が欲している人材像(長期的な海外留学経験を持つ学生)と実際大学が輩出している卒業生(短期間の海外留学経験のみ)の間で人材育成の乖離が存在している(総務省, 2017)。本研究の結果が、この乖離を是正し、かつ「日本人の海外留学促進」や「グローバル人材育成」政策の運用や効果検証の一助となるように、引き続き多角的に研究成果を発表していきたい。