研究課題/領域番号 |
15K17385
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
牧 貴愛 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (80610906)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | タイ / 教師教育 / 国際情報交換 / 実践研究者としての教員 / 教員養成 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、タイにおける「実践研究者としての教員(teachers as researchers)」の養成・研修の意義と課題について、制度と実態の両面から解明することである。この目的を達成するために、次の4つの具体的研究課題の解明に取り組む。すなわち、(1)タイにおける「実践研究者としての教員」概念の受容過程、(2)教員養成におけるアクション・リサーチ関連科目の教授内容と指導方法、(3)教育実習生によるアクション・リサーチと指導体制をめぐる課題、(4)アクション・リサーチの効用に対する教育実習生ならびに現職教員の意識、の解明である。 2年目にあたる平成28年度は、初年度に収集した文献資料等の分析を進めて、とくに、具体的研究課題(1)に関連する研究成果の一部について国内の学会で口頭発表、ポスター発表の計2回を行った。それぞれ日本教師教育学会第26回研究大会(帝京大学)において口頭発表(タイにおける優秀教師群像―『Prawat Khru(教師列伝)』の内容分析―)、国際開発学会第27回大会(広島大学)においてポスター発表(タイにおける優秀教師群像(2)―『Prawat Khru(教師列伝)』の内容分析―)である。国際開発学会のポスター発表は、優秀ポスター発表賞を受賞した。 また、本研究の成果を国際的に発信し、問題・研究関心を同じくする海外の研究者との国際情報交換を図るため、国際学会における成果発表の準備を進めた。その結果、平成29年度には、ICET2017(チェコ・ブルノ)、13thICTS(タイ・チェンマイ)、2017UKFIET(イギリス・オックスフォード)の計3回、発表を行うことになっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り「9.研究実績の概要」欄に記入した具体的研究課題(1)~(4)のうち、具体的研究課題(1)に関連する研究成果の一部について国内の学会で口頭発表、ポスター発表の計2回を行うことができた。また、国際開発学会のポスター発表は、優秀ポスター発表賞を受賞するなど一定程度、本研究の取り組みが評価されているため。また、最終年度は、本研究の成果を国際的に発信し、問題・研究関心を同じくする海外の研究者との国際情報交換を図るための国際学会における成果発表の準備が整っているため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の成果を国際的に発信し、問題・研究関心を同じくする海外の研究者との学術交流を図るための国際学会における成果発表の準備を進めるとともに、「9.研究実績の概要」欄に記入した具体的研究課題(1)~(4)全体の総括を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究を遂行する過程で、本研究成果を国際的に発信する機会をもつ必要性を強く感じ、いくつかの国際的な学術交流・情報交換の場を模索した。その結果、平成29年度の交付内定額では、その旅費を補うことが難しいと判断し、平成28年度の旅費の一部を平成29年度の旅費の一部として用いることとしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度6月には、ICET2017(チェコ・ブルノ)、13thICTS(タイ・チェンマイ)、9月には2017UKFIET(イギリス・オックスフォード)の計3回、発表を行うことになっており、これらの旅費の一部として使用する。
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