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2017 年度 実施状況報告書

低出生体重児の視覚特性の解明と視覚機能訓練法開発に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K17428
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

内山 仁志  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (60348604)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード低出生体重児 / 視覚認知 / WAVES / 学習障害
研究実績の概要

本年度も引き続き、低出生体重児(以下、LBW児)の視機能および視覚認知機能の関係を明らかにするため、低出生体重児と健常児(以下、TD児)の視覚特性の評価を行った。その結果、H29年度は新たにLBW児10名、TD児6名、学習障害児3名(出生体重は2500以上)の評価を行った。
視覚特性の評価方法は視力、両眼視、眼位で評価される「視機能」とWAVES、Reyの図で評価される「視覚認知機能」により評価した。なお、瞳孔機能の解析を行ったが、瞬目や体動の影響などのアーチファクトがかなり多く、今回の解析対象からは除外せざるをえなった。小児での実施は可能でも、解析に耐えうるデータとはならず、実施方法、評価方法について検討が必要と思われた。
視覚特性の結果として、視力や両眼視などの眼科的な視機能にはLBW児とTD児両群で差はないにもかかわらず、LBW児群では形あわせ、形さがし、形づくり課題において評価点が低い傾向であることが示された。しかし、Rey図との相関は健常児の先行研究のようには相関していなかった。LBW児ではない学習障害児の3名においては形おぼえ、形づくりの成績が低い傾向にあり、LBW児と同様の傾向を示す結果となった。個々の特性について今後より詳細に解析を行う。また同意の取れた3名のLBW児にタブレットによる視覚訓練を3か月間実施した。
なお、本年度も社会活動として被験者募集に合わせて夏休みこども教室を開催し、11名の参加者のもと、学習支援や夏休みの課題相談を行い、好評を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

H29年度は成果報告の予定であったが、延長申請事由のため、データを十分に整理する時間的余裕がなかった。現在、解析およびデータ整理を行っている。また視覚訓練の経過整理と前後評価データも解析中である。

今後の研究の推進方策

H29年度に実施したデータ解析とともに、3年間分のデータを今一度整理し、成果発表を行う。この分野の関連研究者とデータについてのディスカッションを行い、解析方法、考察をより精錬する。

次年度使用額が生じた理由

H30年度までの延長事由により、H29年度は研究の遂行に遅れが生じ、予定の要目で使用することができなかったため。本年度は研究成果のまとめを行うための費用(情報収集のための旅費、論文校閲費、論文投稿費など)として使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 視覚認知・構成能力の発達(小児の正常発達シリーズ 第7回)2017

    • 著者名/発表者名
      内山 仁志
    • 雑誌名

      小児内科

      巻: 49(7) ページ: 1053-1057

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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