近年グラフェン、h-BN、カルコゲナイド層状物質といった原子層物質を接合したファンデルワールスヘテロ構造(vdWヘテロ構造)の研究が急増している。しかし、強磁性を示す原子層物質を含む、vdWヘテロ構造は実現されていない。本研究では強磁性原子層物質を使用したFe0.25TaS2/ Fe0.25TaS2MTJ素子、Fe0.25TaS2/ Cr1/3TaS2vdWヘテロ接合を作製、その磁気抵抗を測定した。スピン偏極の平行・反平行状態によるトンネル磁気抵抗効果を観測することに成功した。この結果よりスピントロニクスデバイスとしてvdWヘテロ構造が応用できることを示した。
|