本研究では、4,6-ジベンゾフランジアルデヒドに対するジエチル亜鉛の不斉付加反応を活用することで、ピンセット型キラルジアミン、キラルビスウレアを高立体選択的に得ることに成功し、両者がそれぞれキラル酸、キラルアニオンに対して高いキラル識別能を有することを見出した。また、ジウンデシル基を有するジベンゾフラン型キラルジアミンと芳香族ジアルデヒドから合成したイミンポリマーによる、単層カーボンナノチューブの有機溶媒への可溶化を実現した。さらに、前例のない円偏光発光スイッチングを行えるキラルジアミン誘導体の合成や、ナノサイズの空孔を有する大環状ヘキサイミンの自己組織化にも成功した。
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