環境に捨てられている室温~150℃の低温排熱エネルギーを電力に変換する技術の実現が期待されている.研究代表者は,熱から機械エネルギーに変換する熱機関を介し電気エネルギーに変換する技術に着目し,低い温度差でも動作する熱機関の創製と,機械→電気エネルギー変換機構の上記熱機関への組み込みによる新たな熱・電気変換素子の実現を目的とした. カーボンナノチューブからなる低密度機能性自立膜を用いた超軽量かつ集積可能な熱機関を創製し,室温との温度差が5℃でも伸縮動作を繰り返すことを見出した.さらに,本熱機関に摩擦発電機能を付与したところ,発電量は小さかったものの,熱の一部を電気に変換することが確認できた.
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