研究課題
具体的内容:(1)Au/Au合金加速度検出デバイスの開発:錘質量増大による機械ノイズ低減を目的として,多層Au錘MEMSデバイスを試作した。また,試作MEMSデバイスと市販LSIを組み合わせてモジュール化した。その結果,MEMSデバイスのノイズ分解能実測値25nG/√Hz以下を得た。これにより,帯域10Hz以下では,到達目標の慣性分解能0.1μG以下を達成した。また,試作モジュールは市販MEMS加速度センサと比較して1桁以上低いノイズフロアを達成した。さらに,Au錘3軸加速度センサの基礎検討も実施した。上記成果は,原著論文2件,国際学会(一般8件,招待2件)や国内学会(一般19件,招待1件)で発表した。(2)ナノ結晶化によるAu/Au合金構造体の機械強度向上:降伏強度1GPaを超えるAu合金材料の開発に成功した。これは金合金材料の世界最高値である。本Au/Au合金構造体は,MEMS材料に広く利用されているSiに匹敵する機械強度を有する。さらに,MEMS作製プロセスへの適用検討,形状安定性評価,長期繰返し振動による疲労特性評価,そして温特評価をAu/Au合金カンチレバーを用いて実施した。その結果,Au/Au合金材料のMEMSデバイス応用の見通しを得た。上記の成果は,原著論文6件,国際学会(一般22件,招待2件)や国内学会(一般6件),書籍1件で発表した。意義・重要性:従来技術で実現困難なナノG検出法について,金合金を用いる新たな手法を提案し,原理検証に成功した。以上より,本研究目標「ナノG領域を計測可能な超高感度・超小型慣性検出デバイスの基盤技術開拓」を達成した。これにより期待される将来展開は,例えば,ヒト・モノのあらゆる慣性現象の解明を目的とした新たな学問領域「ナノG エレクトロニクス」の創出である。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (60件) (うち国際学会 34件、 招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (2件)
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