本研究では、薄膜Si太陽電池にフォトニック結晶を導入することで、光起電力層であるSi層への光吸収量を増大させ、光電変換効率を向上させることを目指した。本科研費研究では、微結晶Si太陽電池(厚さ数百nm~数μm)および薄膜単結晶Si太陽電池(厚さ数十μm)を研究対象とし、光吸収を増大させるためのフォトニック結晶構造の設計を進めることを目指した。その結果、厚さ2μmの微結晶Si太陽電池において、31.8 mA/cm2の短絡電流密度が、厚さ20μmの単結晶Si太陽電池において、37.6mA/cm2の短絡電流密度が期待できることを数値解析により明らかにした。
|