横波型弾性波は液体中に音波を漏洩せずに伝搬するため、導電率や粘度などが測定可能である。c軸が基板面に対して平行に配向したZnO膜は横波型弾性波の励振に適している。一方、球表面などに音波を多重周回させることで長距離伝搬が可能となり、液体の特性による音速や振幅の変化を高感度に検出できる。そこで本研究では、c軸平行ZnO膜を用いたプレート型センサにより液体の粘度や導電率の測定手法を検討した。次に、c軸平行ZnO膜を石英パイプ側面に成膜してパイプ型センサを作製し、多重周回波の伝搬特性を測定した。本研究で励振された横波型弾性波の多重周回により、粘度や導電率の高感度計測が期待される。
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