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2018 年度 研究成果報告書

特異的幾何学構造に由来する微分作用素とその確率論的対応物に対する数学解析

研究課題

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研究課題/領域番号 15K17554
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 解析学基礎
研究機関神戸大学

研究代表者

梶野 直孝  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (90700352)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードフラクタル解析 / ラプラシアン / 固有値漸近挙動 / アポロニウスの詰め込み / 円詰込フラクタル / クライン群 / リウヴィルブラウン運動 / 劣ガウス型熱核評価
研究成果の概要

本研究課題の中心的な研究成果は,アポロニウスの詰め込みをはじめとする,複素一次分数変換のなす離散群の最小不変閉集合として与えられる円詰込フラクタルの幾つかの重要な具体例に対し,幾何的に自然なエネルギー形式および(熱方程式・波動方程式の定式化の基礎となる空間変数についての微分作用素である)ラプラシアンの構成法とその具体的表示を見出し,ラプラシアンの固有値の漸近挙動を証明したことである.
また確率論において近年盛んに研究されているLiouville Brown運動というランダム幾何構造中の確率過程の確率密度関数の評価を得ることを目標に共同研究を行い,上からの評価の十分条件を与える一般論を構築した.

自由記述の分野

フラクタルおよび測度距離空間上の解析学

研究成果の学術的意義や社会的意義

与えられたフラクタルの上に幾何的に自然なラプラシアンを構成する問題は,30年の歴史を持つフラクタル上の解析学の最も基本的な問題であるにも拘らず,一部の理想的な自己相似性を有するフラクタル以外に対してはほとんど研究されてこなかった.アポロニウスの詰め込みの場合を端緒として一般の円詰込フラクタルに対して幾何的に自然なLaplacianの構成法を見出せたことは大きな進展であり,今後はより広範なフラクタルへの拡張が期待される.
Liouville Brown運動の確率密度関数の評価を得る研究は,既存の研究では追求されていない詳細な劣ガウス型評価の証明を目指すものであり,世界的に見てもその独自性は高い.

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公開日: 2020-03-30  

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