研究実績の概要 |
L. Faria, O. Miyagaki との共同研究では $(p,q)$ ラプラシアンに対する比較原理を使いやすい形へと改良・構築し, その結果により全空間における解の正値性の証明に成功した。ここでは、非線形項に convention term を含むような場合を扱った。また得られた正値解の局所有界性を示し、正値解が無限遠方で減衰していることをiteration を用いて証明することに成功した。
D. Motreanu との共同研究では、 Pucci, Serrin による強最大値原理では扱えなかったような楕円型作用素や非線形項を含むような、特にべき乗型の場合に適用できるか判別し易い形の強最大値原理を構築した。これにより、convention term を含むような非線形項に対しての非負値解の存在を示し, 上記で述べた強最大値定理を適用することにより解の正値性を得ることに成功した。 また、ここでは Mozer iteration を普通に適用すると非線形項の条件が悪くなってしまうことを改良するために、iteration の初項を上手くとることにより改良できることも示した。
V. Bobkov との共同研究では $(p,q)$ ラプラシアンの第二固有値問題に対応するような符号変化解が存在または非存在するか考察し、多くの場合について解析することに成功した。また、一次元の $p$ ラプラシアンと $q$ ラプラシアンの固有値についての評価も行った。
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