様々な種類の感染症モデルに対して基本再生産数 Ro を定式化することにより、流行強度の定量的評価が可能になった。また Ro > 1 ならば感染症の定着を意味するエンデミックな非自明平衡解が大域的に漸近安定になることを示すことで、実際に定着している感染症の疫学データに基づく Ro の推定が可能になった。さらに Ro < 1 ならば感染症の根絶を意味する disease-free な自明平衡解が大域的に漸近安定になることを示すことで、Ro を 1 より小さくするという具体的な目標のもとでの各種防疫策の有効性の検証が可能となった。
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