ある地点における風向などを記録したデータは、円周上に値を取るデータとみなすことができ、これらを対象とする統計学は方向統計学と呼ばれている。 具体的なデータの例としては、樹木の樹冠の向きのデータ、風向データ、渡り鳥の移動方向を記録したデータ等のような角度の観測値がある。これらの角度データは円周上の点と1対1に対応することから、円周データとしばしば呼ばれ、そのような円周データは円周上の分布を用いて解析することができる。 申請者はこのようなデータに対して、当てはまりの良いモデルを提案し、実際のデータに対してパラメータ推定を行い、現象の解釈・解明を行った。
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