銀河系外から一様に到来する系外拡散ガンマ線の由来は、遠方のIa型超新星爆発や活動銀河核などが挙げられているが、過去の観測による測定点は誤差も大きく特定には至っていない。系外拡散ガンマ線の詳細なスペクトルを得るべく、コンプトン散乱を利用し、コンプトン反跳電子の飛跡を取得してガンマ線の入射方向を一意に決定できる新しい望遠鏡である電子飛跡検出型コンプトンカメラをシミュレーションを用いて設計し開発した。開発した望遠鏡は気球に搭載し、2018年4月にオーストラリアから放球された。気球は26時間に渡って高度40km付近を飛翔し続け、安定に観測することに成功した。
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