研究課題
本研究では可積分系やクラスター代数を中心に,場の理論や数学において多くの成果を得た.本研究で得られた成果は多岐にわたっており,その全てについてここで言及するのは困難であるが,ここではそのうち本研究の当初研究予定に比較的近い内容のものについて,最終年度を含め,これまでの本研究での実績について箇条書きでまとめる.なお,これらの研究の多くは,共同研究者との共著論文による成果である.(1)2次元の超対称N=(2,2)理論から,新たな可積分模型を構成した(2)3次元・3次元対応における位相欠陥について,クラスター代数やAdS/CFT対応など複数の手法を組み合わせて包括的に議論した(3)クラスター代数にもとづき,可積分系の基礎方程式であるヤン=バクスター方程式の新たな拡張を提唱した.(4)体積予想は結び目理論における予想であるが,その閉じた多様体上版を摂動論の任意の次数にまで拡張する新たな予想を提唱した(5)量子離散戸田理論をクラスター代数の方法により定式化し,量子カオスとの関係について議論した(6)超対称ゲージ理論から現れる可積分系の古典極限を議論し,その極限においてカイラルポッツ模型その他の古典離散可積分模型が現れることを示した.(7)クイバーやクラスータ代数の手法と,いわゆるスペクトラルネットワークの手法の間の橋渡しをする「BPSグラフ」の概念を導入し,それを用いて2次元リーマン面の写像類群の新たなを表現を構成した.
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 9件、 査読あり 10件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 8件、 招待講演 8件) 備考 (1件)
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http://member.ipmu.jp/masahito.yamazaki/publications.shtml