本研究は、原子炉コアから約400 mと約1 km離れた2基のDouble Chooz検出器を用い、飛来する反電子ニュートリノのエネルギーを精密測定することでステライルニュートリノ探索を行うことを目的とする。平成27年から前置検出器の測定を開始し、当初の予定通りに約15ヶ月分の解析可能なデータの取得した。計算機とストレージの増強によるデータ処理、検出器性能やバックグラウンドの理解が完了し、期待される探索感度を見積もった。平成28年8月のICHEP国際会議等でこれら成果の発表を行った。残るは実データ解析のみであり、本研究により、探索結果をまとめて学術論文に投稿するための道筋をつけることに成功した。
|