三体力やハイペロン力の量子色力学(QCD)からの決定は、素粒子・原子核・宇宙天文物理にまたがる最重要課題の一つであり、本研究では格子QCD第一原理計算を行った。主な成果として、(1) HAL QCD法、ルッシャー法という計算手法について、その信頼性を明らかにすると共に、手法間の不一致問題を解決した (2) 世界初の物理点クォーク質量計算において、ΩΩ、NΩ状態がユニタリー極限近傍の(準)束縛状態を作ることを明らかにした(3) 三体力をクォーク質量がより軽い領域まで進め、クォーク質量が軽くなると短距離斥力効果が大きくなる傾向を見出した。
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