波長板を使った入射光パルスの偏光調整により、超広帯域コヒーレント赤外パルスの発生効率を数倍程度向上させた。発生効率に関する群遅延補正の効果と、結晶による分散の影響を調べるため、第2高調波発生用のβBaB2O4(BBO)結晶と群遅延補正用のαBBO結晶の厚みを変えて測定した結果、2パルスの相対位相の乱れ等によって群遅延補正の効果は限定的であり、βBBO結晶の厚みが薄く、αBBO結晶を使用しないときに最も高い発生効率が得られることがわかった。入射光パルス波形を多波長成分で合成し、空気プラズマ中での負の屈折率分散を取り入れた、プラズマ電流モデルによるシミュレーションを行い、実験結果を再現した。
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