2018 年度実績報告書

一枚層銅酸化物HgBa2CuO4+dにおける超伝導臨界温度(Tc)の最高記録更新

研究課題

研究課題/領域番号	15K17712
研究機関	一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発
研究代表者	石角元志一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 技師 (90513127)
研究期間 (年度)	2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード	水銀系銅酸化物高温超伝導体 / アニール条件 / 高圧下電気抵抗測定 / 多結晶体
研究実績の概要	H30年度は、前年度に実施出来なかった水銀系銅酸化物高温超伝導体(HgBa2CuO4+d：Hg1201)の高圧下電気抵抗測定を行うために、最適ドーピングのアニール条件を最適化してTc=96Kの試料を得る実験条件を確立した。この最適化条件でアニールした最適組成のHg1201試料の多結晶体試料を用いて高圧下電気抵抗測定を行い、高圧下X線回折実験の構造解析結果と比較するデータを取得することが出来た。研究実施期間を通して、単位胞にCuO2面を一枚含む銅酸化物高温超伝導体のTcが大きく異なる、Hg1201(Tc=96K)と(La,Sr)2CuO4(Tc=38K)の高圧下(～10 GPa)での電気抵抗測定とX線回折実験による構造解析を行い、高圧下でのTcの変化に対する物性と構造の観点で調べることが出来た。