• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

ソフトマターにおける非平衡相転移の非摂動的な解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K17737
研究機関京都大学

研究代表者

藪中 俊介  京都大学, 福井謙一記念研究センター, 特定研究員 (60749852)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードO(N)模型 / O(N)*O(2)模型 / Large-N / 摂動的な多重臨界固定点
研究実績の概要

本年は、O(N)模型、およびO(N)*O(2)模型における非摂動的な多重臨界固定点に関する論文を出版した("Surprises in O (N) Models: Nonperturbative Fixed Points, Large N Limits, and Multicriticality", S. Yabunaka, B Delamotte, Physical review letters 119 (19), 191602)。O(N)模型では、いくつかの固定点が(d,N)空間で、一周すると異なった種類の固定点に移り変わるdouble valued structureを持つことを発見した。
また、Large-Nでなぜ非摂動的な多重臨界固定点がこれまで見つかっていないのかに関し、さらに深く考察を行い、プロパゲータの特異性や、通常のLargeN解析で想定されているものと異なる結合定数のスケーリングが重要であることを発見し、これに関するレター論文を準備中である。さらに、O(N)模型で以前発見したdouble valued structureの中に入れ子になっている、さらにもう一つのdouble valued structureを発見した。
また、O(N)*O(2)模型について、O((\nabla)^4)の勾配項まで導入した計算により以前の結果が安定であることを確かめ、また見つかった1/Nに関する結合定数のスケーリングから、反カイラル固定点周りの線形化された固有値をLarge-N極限で、解析的に導出し、d=3近傍で固有値のうちの一つが消えることを示した。これは、反カイラル固定点が別の非摂動固定点と衝突することと整合的である。
このような結果をまとめた本論文を2本投稿する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] パリ第6大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      パリ第6大学
  • [雑誌論文] Surprises in O(N) Models: Nonperturbative Fixed Points, Large N Limits, and Multicriticality2017

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Yabunaka and Bertrand Delamotte
    • 雑誌名

      Physical Review Letters

      巻: 119 ページ: 191602-1-5

    • DOI

      https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.119.191602

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 非摂動くりこみ群によるLarge Nでの多重臨界現象の研究2017

    • 著者名/発表者名
      藪中俊介
    • 学会等名
      日本物理学会 2017年秋季大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi