細胞性粘菌は細胞間接着の極性と運動極性をもつ. これらの極性は多様な集団運動の制御を担う. 本研究ではこのこれまで見過ごされてきた細胞間接着の極性を通した集団運動上の機能を理解する研究を数理的に行った. この研究で構築した数理模型を基に数値シミュレーションを行う事で主な結果として以下の発見があった. 1)細胞間接着の極性は周囲の細胞の運動を自身の運動方向へ誘導することができる. 2)細胞間接着の極性は古くから細胞性粘菌で知られた細胞の配置, side-by-side接触を説明することができる. 3) 細胞極性の維持時間は細胞運動の集団-個別転移を誘導することができる.
|