成層圏大気(高度10-50 kmの領域)は,地球の気候変動の理解に不可欠である一方直接観測が難しい.本研究では,特に日周期成分に注目し、複数の衛星リモートセンシングデータと大気再解析データ(数値シミュレーションと観測を融合(データ同化)させて得られる大気場の推定値)を相互比較することで,“最も確からしい描像はどれか?”を調べた.その結果,日周期の中でも特定のモードにのみ観測-再解析の差が顕れること、衛星観測データを無条件に信じることは危険であること、大気再解析データでは衛星観測の同化の影響が(上空ほど)大きいこと,が明らかになった.
|