研究課題
蛇紋岩の全岩化学組成,特に白金族化学組成を得るため,分析試料の前処理方法の検討,機器分析の分析条件の検討を実施した.全岩化学組成分析には,3倍希釈ガラスビード法を適用した.白金ルツボを使用すると,ルツボと試料中の白金族元素の混合が考えられることから,グラファイトルツボを使用して,ガラスビードを作成した.なお,試料としてNatural Resource Canada・Canadian Certified Reference Materials Project (CCRMP)のWPR-1とUMT-1を用いた.作成したガラスビードを使用して,波長分散型蛍光X線分析装置(XRF)とレーザー溶出型誘導結合プラズマ質量分析計(LA-ICP-MS)を用いて主要・微量元素および白金族元素を含む全岩化学組成分析の分析条件の検討を行った.XRFを用いた主要・微量元素組成分析は,概ね良好な値が得られた.一方LA-ICP-MSを用いた白金族元素については,現在分析条件を検討中である.
3: やや遅れている
1年目には,白金族元素分析を含む全岩化学組成分析の分析条件を決定する予定であった.主要・微量元素組成分析については分析条件が決定できたが,白金族元素については現在も検討中であるため.
白金族元素の分析について,これまではYAGレーザーと四重極型ICP-MSを用いて分析を試行してきたが,今後はエキシマレーザーと二重収束型ICP-MSを用いた分析についても実施し,白金族元素の分析手法を確立する.また,2年目に当たる今年度は,硫化鉱物の局所分析に関して,エキシマレーザーと二重収束型ICP-MSを用いた分析手法を確立する.
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件)
Journal of Metamorphic Geology
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岩石鉱物科学
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