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2018 年度 研究成果報告書

水素同位体リザーバーとしてのマントル遷移層の役割の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 15K17789
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 岩石・鉱物・鉱床学
研究機関国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

佐野 亜沙美  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 副主任研究員 (30547104)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードマントル遷移層 / 水素 / 同位体
研究成果の概要

マントル遷移層の主要構成鉱物であるワズレアイト、リングウッダイトはその構造中に最大3重量%程度の水を取り込みうる。本研究は、地球の上部マントルから遷移層において、高圧相間の水素結合の強さの違いを反映して、水素の同位体組成に不均質が生じうるのか、その可能性を探ろうとしたものである。
実験では上部マントルの主要構成鉱物であるオリビンとワズレアイト間において、高温高圧下における水素同位体分配係数の決定を行った。その結果、ワズレアイトにより重水素が濃集することが明らかになり、遷移層が重い水素のリザーバーとして地球深部における水循環の中で重要な役割を果たすことが示された。

自由記述の分野

高圧地球科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水素同位体組成は地球の水の起源を議論する上で鍵となる重要な値である。例えば彗星はDに富むが、一部の隕石では海水により近いことから、地球の水の起源は主に隕石起源であるとの説が有力視されている。一方で、水は地球深部のマントルにも相当量保持されていると考えられている。本研究はマントルに相当する高温高圧において水素同位体が、鉱物間でどのように分配されるかを実験により明らかにした。その結果より多くの重水素が高圧で安定な相に取り込まれることが明らかになった。このことはマントルの深部に海水よりも重水素に富む水が保持されている可能性を示すものである。

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公開日: 2020-03-30  

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