複合ミラー磁場型プラズマ閉じ込め装置GAMMA 10では、ICRF加熱により強いイオン温度非等方性が形成され、アルベンイオンサイクロトロン(AIC)波動が励起される。不安定周波数帯に離散的に複数励起されるAIC波動の空間構造を、高速アンテナスイッチングを導入した2chマイクロ波反射計を用いて調べた。AIC波動に伴う密度揺動振幅の径方向分布、軸方向5点の分布、位相差分布の時間発展の計測に成功し、AIC波動間で異なる軸方向空間構造の存在が初めて見出された。また、AIC波動間の非線形結合により差周波揺動が特に径方向内側領域において生成され、非等方性の緩和に寄与していることが示唆された。
|