1350 cm-1までの低波数領域までのヘテロダイン検出キラル振動和周波発生分光(HD-キラルVSFG分光)を可能とする装置を開発し、キラリティーを持つ分子界面に応用を行った。まず、キラリティーをもつ両親媒性分子(ビナフチル誘導体)の単分子膜を空気/水界面においてin situで測定し、単分子膜レベルのキラリティーの検出に成功した。また、共鳴ラマン散乱の理論を用いることにより、このキラルVSFG信号が対称ラマンテンソルに由来するものであることを世界で初めて示した。また、らせん構造を持つポリ乳酸やポルフィリンの超分子構造へと応用し、界面におけるらせん構造を高感度に件検出可能であることを示した。
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