リピート結合分子であるNAやNCDに、チオール基を導入した化合物を合成し、ミスマッチDNA上の化学反応を逆送HPLCで追跡した。ミスマッチサイトに結合した二つのリガンド由来のチオール基は空間的に非常に近い位置にあり、ジスルフィド形成反応が迅速に進行した。ジスルフィド形成反応により形成する二量化したリガンドは未修飾のNA/NCDよりもより安定な複合体を形成することが明らかになった。以上の結果より、NA/NCDのチオール誘導体は結合サイトで二量化して強く結合する新規リガンドとしての可能性が示唆された。
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