気泡とガラス平板間に形成される薄い液膜の排水・破断過程を実験的に調査し,特に液相に含まれる電解質の影響を考察した.その結果,液膜変形の過程には電解質の影響はない一方,液膜破断のタイミングが大きく異なり,気泡合体防止効果の高い電解質溶液中では,薄い液膜が長い間存在しうることが示された.また,AFMを用いた気泡に働く力の計測システムを構築した. 斜め平板下を上昇する球形気泡群の実験では,気泡の空間分布,二気泡間相対速度,気泡クラスタ速度等を定量的に評価した.気泡表面の境界条件により,定性的な気泡クラスタ形成には影響がないものの,定量的な気泡間相互作用には変化が生じることがわかった.
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