単層カーボンナノチューブ(SWNT)は代表的な一次元材料で,多くの面で特異な性質を有している.本プロジェクトでは,SWNT研究の2つの問題に焦点をあてる.第一に,直径およびカイラリティ制御合成を行った.コバルト-銅触媒から直径1nm以下の垂直配向SWNTが得られ,またコバルト-タングステン触媒からは(12,6)カイラリティを豊富に含むSWNTが得られた.第二に,太陽電池において透明導電電極に代わる材料として垂直配向SWNTを導入した.エネルギー変換効率10%を持つ太陽電池が得られ,SWNTの有用性を確かめた,PMMAコーティングを施すことで,この値はさらに12%程度まで向上可能である.
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