本研究では、物理化学的特性を活用した高スループットな細胞操作法の実現を目指している。研究期間において、特に表面張力をキーワードに、気泡や界面物性を利用した細胞パターニング技術を開発した。 多数の気泡を生成したとき、これらの気泡の大きさが揃っていると、自発的に六角形状に整列させることができる。ここへ細胞が入った液体を流し込むことで、多数の気泡が壁となり大量の細胞を整列させることができ、結果として、高スループットな細胞操作に成功した。細胞の「壁」の候補としては、寒天などの身近な物質も有効であることを確認した。また、細胞数を増やすことで厚みのある細胞組織の作製も実施している。
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