本研究では、共振に基づく運動学習制御法を用いた場合のロボットの運動学習と、人の運動学習を比較し、人の運動学習がどのように行われているかを調べた。共振に基づく運動学習法では、周期的な運動において運動パターンと関節剛性を同時に学習することで、最小の消費エネルギーで運動を生成できる。本方法を、人の歩行時における遊脚の運動を模擬したモデルに適用すると、人の歩行運動と非常に似た運動パターンに収束した。また、力場の特性を変更しつつ周期的な上肢運動を行うタスクでは、運動の学習過程においても人とロボットは似た運動パターンとなった。つまり、共振に基づく運動学習制御法が、人の運動学習に似ていることが示された。
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