研究課題/領域番号 |
15K18008
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
加藤 英晃 東海大学, 工学部, 助教 (90734476)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 超小型モビリティ / アクティブシートサスペンション / 乗り心地 / アクティブ制御 / 心拍変動 / 脳波 / 呼吸 / 筋電位 |
研究実績の概要 |
1.発話などによる心電図の乱れを呼吸から評価 車両に搭載したアクティブシートサスペンション(ASS)を利用し加振実験を行った。発話による心拍変動の変化は、その長さとタイミングを変化させることにより把握した。呼吸に対する心拍変動の変化量を定義し、振動状態の切り替えシステムを構築した。 上記システムを実走行実験に関して検証を行った。実験協力者は20名とした。10分の走行において制御を行い、ハンズフリーのトランシーバにて発話を要求した。
2.脳波・心電図による振動制御システムの構築 砂利路を走行した際、入力される振動周波数の3Hzを低減させつつ、乗り心地感覚の異なる10Hzを入力する振動状態の切り替えを行い、一定の振動周波数が入力された場合と振動周波数を切り替えた場合の心理状態の変化を脳波データから分析し、心電図と脳波を併用した制御システムの有効性を検証した。なお振動以外の運転環境から生じる心理状態の変化についても ①パイロンを用いた走行条件、②急ブレーキをかけるようにトランシーバにより教示した。振動制御にて振動以外により生じた心理的ストレスの緩和と瞬間的に発生する生体情報の反応を含めた制御システムの基礎的な構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心理状態推定に用いる生体情報にはそれぞれ特徴があり、外乱が入力された際の状態に対する適切な生体情報を取得する必要であった。しかし、計画では比較的簡易的な検討から開始し、生体情報を効果的に使用できるように検討を進めていくことができ、制御の構築まで行うことができた。よって、当初の計画はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
【筋電位による長時間運転時の肉体的疲労評価とシステムへの適用】 前年度の結果を踏まえ、振動が乗員に与える影響を心理だけでなく肉体的な面について筋電位を測定し、評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた脳波計測装置の購入を見送り、現有のセンサ類および購入した部品により当該計測装置を代用作製し、走行実験を行ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の実験においては上記の代用計測装置では、長時間の走行実験には不向きであるため、当初予定していた装置の購入を行う予定である。
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