チューブポンプを血液ポンプとして用いた場合,流路の強い流れや圧力変動が,赤血球の損傷や破壊を促進する可能性があるとの指摘がある.また,サンプリングレートが低いといった流量計を用いた場合には,計測精度の低下を招く恐れがある.エアチャンバやアキュムレータといった衝撃緩和装置の設置や送液タイミングをずらした複数のポンプの連動による方法などもあるが,頻繁に送液回路を更新する場合や固形物などを含む送液を行いたい場合などには,使用後の装置洗浄や取り替え,分岐・合流する特殊なチューブを使用する必要がある.本研究によって,これらの問題を多少なりとも緩和出来たのではないかと考える.
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