本研究は、パルス放電プラズマを用いて、難分解性有機化合物の大容量処理を目指したものである。まず、処理液供給方法を絶縁型シャワーヘッド式とすることで、化学的活性種をより多く生成する放電領域へ処理液溶液を接触させ、処理効率を向上した。次に、雰囲気ガスとして使用する酸素ガスの流量を二桁低減することに成功し、産業応用時の大容量処理において重要なキャリアガスの大幅節約を実現した。また、処理容器の並列化を図った結果、同じ処理率においては処理効率約1.5倍、処理速度約3倍という優れた性能を達成でき、目的としていた処理容量の向上を実現した。実験結果より算出した処理能力は、約4L/hとなる。
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