| 研究課題/領域番号 |
15K18033
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| 研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
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研究代表者 |
二ッ森 俊一 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 電子航法研究所, 主幹研究員 (20551211)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | CFRP / 炭素繊維強化プラスチック / 電磁波 / リバブレーションチャンバ / 干渉経路損失 / IPL / 樹脂系複合材料 / FDTD |
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| 研究実績の概要 |
平成28年度は主として，CFRP積層板を用いたリバブレーションチャンバ内部に電磁界損失媒体が存在する場合の測定評価，およびCFRP積層板で構成された小型航空機数値モデルのFDTD数値解析による機内外の電磁界強度およびIPLの解析評価法を検討した．具体的には下記の通りである．
1．5面がCFRP積層板で構成された直方体リバブレーションチャンバ内部における内部電磁界分布および構造体Q値の測定評価を，実航空機に近い電磁波損失媒体が存在する場合について同様に検討するため，負荷装加チャンバとして検討を行った．難燃性内壁および座席を模擬した材料を追加する等，損失媒体による特性変化を取得した．これらにより，FDTD法を用いた電磁環境特性評価がより高精度かつ詳細に実施可能となった．
2．上記で取得したリバブレーションチャンバ内の電磁界特性に基づき，5面をCFRP積層板としたFDTD数値解析モデルを構築した．解析モデル内部にリバブレータを模した散乱体を設置し統計処理を行い，測定結果との比較検討を行った．さらに，前年度取得した小型航空機のIPL測定結果に基づき，小型航空機数値モデル構築およびFDTD数値解析を行った．また，機内電磁界分布の測定結果との比較から，数値解析結果の有効性と妥当性を確認した．
3. 従来金属製小型航空機モデルを用いた数値解析の有効性および妥当性確認結果を踏まえ，PEDが航法装置および無線装置に及ぼすEMIの定量的な評価を行った．機内にPEDを設置した場合の機体内部および外部の電磁界強度およびGPSの機器受信アンテナ端子までのIPLについて解析評価を行い測定結果との比較から，数値解析結果の有効性と妥当性を確認した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究概要に記述したとおり，5面がCFRP積層板で構成された直方体リバブレーションチャンバを用いた電磁界測定評価，および航空機3次元数値モデルを用いたFDTD数値解析等を実施し，当所の研究計画に沿った形で予定通り進捗している。
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| 今後の研究の推進方策 |
1．CFRP積層板で構成された構造体内部の電磁界数値解析の詳細特性確認結果を踏まえ，金属製小型航空機数値モデルの主要構造材料をCFRP積層板に置き換えて数値解析を実施する．これらからFDTD数値解析を適用した，CFRP積層板を用いた航空機のEMI解析推定技術を確立する．
2．これまでの検討で得られたCFRP積層居板の電磁界基本特性，および航空機電磁界数値解析結果を適宜フィードバックして，PEDから放射された電磁波による機内外電磁環境およびIPLの解析推定技術について，定量的に評価するための基礎技術を確立する．
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