大気中熱処理した表面酸化膜付鉄微粒子を複合材料として、RFスパイラルインダクタの巻線間に磁心として充填したところ、0.4~2.4 [GHz]において同サイズの空心インダクタのQ値に比べて約20%高い結果が得られた。複合材料内の渦電流損失とインダクタの近接効果を低減できたものと考えられ、大きな知見である。 また、LC直列共振RF模擬回路に複合材料磁心RFインダクタを用いたが、空心の場合に比べて、反射係数が約0.5dBも低下した。共振半値幅も複合材料磁心RFインダクタを用いた回路の方が狭かった。回路の抵抗が低減したことを示唆し、本研究の最も重要な知見であり、その優位性が示され当初目標を満足した。
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