• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

可逆ステガノグラフィ技術に関する研究とその改ざん復元への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15K18066
研究機関九州工業大学

研究代表者

黒崎 正行  九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (80404094)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードステガノグラフィ / 情報埋め込み / 著作権保護
研究実績の概要

本研究において、可逆ステガノグラフィ技術を実現するために必要な、可逆情報埋め込み技術のために、情報埋め込みや改ざんなどのアタックを通信路誤りとしてモデル化し、原画像と情報埋め込みや改ざん後の画像の関係を算出する必要がある。平成27年度は、(1)原画像と情報埋め込み後の画像の関係、(2)原画像と情報埋め込み後の画像に改ざんなどのアタックが行われた場合の画像との関係を示した。また、(3)埋め込み量及び埋め込み強度や改ざんなどのアタック耐性と可逆性の関係について示した。詳細については以下の通りである。
(1)情報埋め込みと原画像との関係導出:情報埋め込み手法によって埋め込み後の画像のビットへの影響が異なるため、情報埋め込み後の確率分布より原画像と埋め込み後の画像の関係を示した。
(2)改ざんなどのアタックとの関係導出:改ざんやアタックには様々な種類が存在し、画像のビットへの影響も異なるため、それぞれのアタックにおける関係を示した。
(3)埋め込み量及び埋め込み強度や改ざんなどのアタック耐性と可逆性の関係導出:情報埋め込み強度や埋め込みの強度を変化させた場合の耐性について示した。
本研究の一部については、平成28年度に国際会議で発表できるように準備を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度は、(1)原画像と情報埋め込み後の画像の関係、(2)原画像と情報埋め込み後の画像に改ざんなどのアタックが行われた場合の画像との関係を示した。また、(3)埋め込み量及び埋め込み強度や改ざんなどのアタック耐性と可逆性の関係について示した。研究発表については、一部未達であるが、平成27年度は研究計画に示していた原画像とそれぞれの画像との関係について示すことができている。
また、一部デモンストレーションについても検討を行っており、研究計画についておおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は,平成27年度の結果から得られたLLRを用いて柔軟に制御可能な情報埋め込みおよびステガノグラフィ技術の提案を行う。また、リアルタイムに動作可能なシステムを検討する。以下にそれぞれの手法について示す。
(4)柔軟な可逆情報埋め込みとステガノグラフィ技術の提案と検証:平成27年度に得られた原画像と埋め込み後の画像の関係、及び、改ざんなどのアタックが行われた後の画像の関係より、アタックが行われた後の画像から、埋め込み後の画像や原画像を復元するために必要な演算を提案する。これにより、柔軟に可逆な情報埋め込みが実現できる。本検証では、2K/4Kの画像を用いて検証する。特に演算量を検証し、リアルタイム性についても検討する。
(5)可逆情報埋め込みを用いた改ざん検出・訂正アルゴリズムの提案:(4)で達成した改ざん訂正に加えて、可逆情報埋め込みを用いて、改ざん検出のアルゴリズムを提案し、2K/4Kの画像を用いてリアルタイム性についても検証する。
(6)リアルタイムで処理可能な復号処理演算器の方式設計とリアルタイム処理の検討:(4)(5)で得られた演算量を考慮してリアルタイムで処理が可能な演算器の方式設計を行う。また、併せて、2K/4Kリアルタイム画像伝送についても検討する。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度に査読付きの米国電気電子学会(IEEE)の国際会議での発表を計画していたが、発表できなくなったために旅費と学会参加費分が次年度使用額として生じている。また、国内発表についても、当初、電子情報通信学会の研究会の参加を計画していたが、より参加者数が多く多角的な議論が可能な電子情報通信学会の総合大会に参加を変更したために、移動費と宿泊費が安価となり次年度使用額が生じている。

次年度使用額の使用計画

平成27年度に準備している国際会議論文を平成28年度の査読付き国際会議に投稿して、研究の成果の一部を発表する計画である。また、国内発表についても専門の研究会において発表を行う計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 圧縮センシングと電子透かし技術を用いた被改ざん文書画像の復元手法2016

    • 著者名/発表者名
      坂田大樹,黒崎正行,尾知博
    • 学会等名
      電子情報通信学会 総合大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2016-03-15 – 2016-03-18

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi