本研究は,エコーロケーション機構を有するコウモリにバイオロギング研究を応用することで,採餌のために大規模空間を移動するコウモリのナビゲーションや獲物探索の戦略について検討を行った.その結果,コウモリのバイオロギング研究の実験プロトコルを確立し,コウモリがRoute-following戦略を利用したナビゲーションや,停滞地点に行き来する飛行パターン(Foray search)によって餌場探索を効率化している可能性が示唆された.さらに,GPSデータロガーで特定したコウモリの飛行地点にてマイクロホンアレイを用いた音響計測に成功し,停滞地点にて超音波を放射して獲物探索を行っていることを見出した.
|