研究課題
本研究では以下2つの課題に取り組み,それぞれについて解決手法を提案し,その有効性を数値シミュレーション,実機実験を通して実証してきた.1.相互干渉に対してロバストなUAVの運動制御本研究ではこれまで相互干渉の影響を予備実験を用いてマップ化し,その情報を予測に基づく運動制御の中で利用することで,相互干渉の影響を抑える効果が得られることを確認してきたが,平成29年度にはマップ化しきれない擾乱成分にも対応するため,モデルの出力と実験機の出力の差をフィードバックし入力を補償するモデル誤差補償器を用いることで経路追従性能を向上させられることを実機を用いた実験によって示した.また,姿勢まで含めたUAVの非線形ダイナミクスが我々の開発した近似を用いない線形化手法で厳密に線形化可能であることを明らかにし,数値シミュレーションでその有効性を示すことで,外乱マップの高精度化と更なるロバスト性獲得へ向けた新しい道を拓いた.2.UAVのダイナミクスや大きさを考慮した3次元空間での位置・姿勢フォーメーション制御本研究のこれまでの研究によって3次元空間内でのエージェント同士の衝突を自律的に回避しつつ,フォーメーションを実現する制御手法を提案し,数値シミュレーションや実機実験によって,その有効性を確認した.さらにモデル動特性に基づく予測や外乱情報の推定・共有,通信遅れの補償を組み合わせた制御系を構築することで,通信遅れや横風外乱にロバストなフォーメーション制御を実現した.平成29年度にはフォーメーションだけでなく被覆制御というフォーメーションとは異なる分散制御手法に被覆効率を上げるための機能を追加することで,より柔軟に3D画像を描画することを可能にした.
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 5件) 備考 (1件)
SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration
巻: 10 ページ: 310-316
10.9746/jcmsi.10.310
http://www.cl.mse.tcu.ac.jp/lab/