研究実績の概要 |
平成28年度は, ゲインスケジューリング型の周期外乱オブザーバを用いることにより概周期脈動を抑制する高エネルギー効率パワーアシスト制御法を検討した. このアシスト法を電動アシスト自転車へ実装し, 機械でのペダリングによって得た検証結果が国際会議論文(2016 IEEE 14th International Workshop on Advanced Motion Control)に採録された. 現在はこれを発展させた, ヒトによるペダリングで得た検証結果を論文誌(SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration)に投稿中である. これに加えて, 時変季節性ARモデルによるヒトの運動予測に基づくパワーアシスト法についても引き続き研究している. また, 周期外乱オブザーバに用いられているゲインスケジューリング制御について, 計測出力に誤差が含まれる場合へ適用できるように拡張を検討した. これまでに, 倒立振子の重心が変動することを想定したモデルを用いて数値シミュレーションで検証しており, この結果を国際会議へ投稿する準備を進めている. これと並行して, 実機による検証の準備も進めている. さらに, 概周期的な脈動を抑制するという観点で, チューブポンプの吐出量に内在する脈動の抑制についても検討している. 現在は, ポンプ内のチューブを圧迫する複数のローラが独立して作動する機構を設計し, 試作している.
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