本研究では、平成27年関東・東北豪雨で甚大な被害が生じた鳴瀬川水系渋井川を対象として可能最大洪水の浸水深、流速、流体力を算定した。可能最大洪水の推定には、1) 領域気象モデルのシフティング技術、2) 再解析雨量のシフティング技術、3) 過去の実績洪水比流量の援用、3つの手法を用いて河川流量を算定した。更に洪水氾濫計算条件として、堤防決壊箇所、決壊幅、決壊時間等に複数シナリオを想定するとともに氾濫域の地表面粗度係数も複数パターンで計算を実施した。 上記より得られる浸水深、流速、流体力の最大値を可能最大洪水氾濫として算出し、最悪の状態を想定した新しい洪水ハザードマップとして、可能最大流体力を示した。
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